小さな町工場のSDGsブランディング(大賞&中小企業庁長官賞受賞)
企業の成長に伴い、リブランディング
株式会社リーファ様
2019年度 ブランディング事例コンテスト 大賞&中小企業庁長官賞W受賞のプロジェクト。
椅子の張り替え、オーダーソファーを制作する株式会社リーファ様。大阪 西成の町工場のSDGsブランディングの取り組みです。
プロセス
第1フェーズ:強いブランド(売れ続ける仕組み)をつくる
第2フェーズ:ブランド価値を高める「働き方改革・職人のキャリアパス構築」
第3フェーズ:ブランド価値を再構築「SDGsブランディング」
第1フェーズ:強いブランド(売れ続ける仕組み)をつくる
取り組みの目的は、「ターゲットを明確にし顧客視点に立ったサービスを開発したい」「全員が仕事にプライドを持つ」という2点。まずはメンバー全員にブランド教育を行い、事業ブランド構築を進めていきました。ターゲットを、飲食店・レジャー産業・設計事務所に絞り、顧客のお困りごとに着目。店舗は椅子を張り替えるために休業し、売り上げダウンしてしまう。そこで「売り上げを落とさず、現場で張り替えるためにはどうしたら良いのか?」を考え、ユニークなメニューを多数考案。ブランド・アイデンティティは、「椅子ならまかせてドラえもん」。リーファ代表の原田義尊様のユーモアとメンバーの一体感。この会社らしい、楽しくて夢のあるアイデンティティができました。
椅子をゴミにせず、張り替えて再生するというリーファの技術。「持続可能な資源循環型社会を実現するために、なくてはならない仕事である」と全員が認識し、仕事に誇りを持つことができました。
第2フェーズ:ブランド価値を高める「働き方改革・職人のキャリアパス構築」
フェーズ1のブランディングが成功して仕事が殺到。その結果、残業が増え社員は疲弊し、ミスが多発。早急にこの課題を解決するため、リーファ専務の原田直美氏が中心となり仕事の仕組化に着手。また、若手職人育成のために、社内向けに「椅子張り技術検定制度」を構築。この検定制度が評価されリーファ様は「大阪府認定職業訓練校」となりました。
「人」がブランドを支えています。フェーズ2では、リーファで働く「人」を大切にし、技術を磨き込んでいった重要な期間でした。厚生労働省のユースエール認定取得・ISO9001認証取得など社内体制を精力的に整えた結果、NHK「かんさい熱視線」「おはよう日本」など多数メディアにもご出演。
第3フェーズ:ブランド価値を再構築「SDGsブランディング」
2014年のブランディング当初から業績も上がり、社内体制も整い、リーファ様は大きく成長。50年先、100年先を見据えたブランドにするために、ブランド価値を再構築する第3フェーズに進みました。オレンジフリーでは企業価値を洗い出すため、独自のフレームワークを活用。〈ビジネス編〉〈マネジメント編〉〈社会的価値編〉〈総集編〉 全24テーマでディスカッションをしアウトプットしていきました。リーファ様の社会的価値「下町を照らし、活力を与える」を研ぎ出し、ブランド・ビジョン「下町の太陽」を策定。その後は、WEBサイト、ブランドブック、ブランドストーリーなど、世界観の可視化を一気通貫させました。
この事例は2019年ブランディング事例コンテスト大賞&中小企業庁長官賞を受賞。東京国際フォーラムにてオレンジフリー代表取締役蒲原くみが受賞プレゼンテーションを行いました。
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